CUSUM(cumulative sum、累積和)とは、エネルギー消費の期待値と実績との差を時系列で足し合わせたものです。曲線が上昇していれば基準状態に対して継続的な省エネ、下降していれば継続的な悪化、水平であれば変化なしを意味します。
CUSUMの読み方
毎日、実際の消費量が基準状態(EnB)から期待される消費量とどれだけ違っていたかを計算し、その差を足し合わせます。これにより個々の変動が相殺され、傾向だけが残ります。曲線の変曲点は、対策の効果または故障が現れた時点を示します。
- 上昇:消費量が想定より継続的に低い状態です(省エネ)。
- 下降:消費量が継続的に高い状態です(悪化)。
- 水平:消費量が想定どおりです。
製造現場での例
ある工場が3月に硬化炉を調整しました。3月まではCUSUM曲線はほぼ水平で、3月から上昇しています。一定の上昇は、省エネ効果が一時的なものではなく継続していることを意味します。のちに上昇が止まった場合も、変曲点から何が変わったのかを追跡できます。
注意点
CUSUMの精度は基準状態の質で決まります。モデルが不適切だったりデータが不完全だったりすると、実際にはない省エネが算出されるため、データの欠測日や操業の変更を記録しておく必要があります。この手法は、省エネ効果の計測・検証やEnPI指標によって裏づけられます。
よくある質問
CUSUM曲線が上昇しているとはどういう意味ですか?
基準状態から想定される量より、消費量が長期にわたって低いことを意味します。曲線の傾きの大きさが省エネ量の大きさを示します。
CUSUMは通常の消費量グラフと何が違いますか?
通常のグラフは瞬時値を示すため、変動が大きくなります。CUSUMは偏差を足し合わせるため、消費量が変動していても長期的な傾向が見えます。